「二次元から三次元に」していく作業と皆で言っているが、最も大変で厄介であり、映画製作の困難な部分の大部分はここにあると言って良い。
まず、宇宙人であるミコトとサナのシーンの本読みとリハーサル、そして録音が行われた。監督の指示は的確で、セリフから言葉のニュアンスを決めるため、役者の方々と議論が重ねられていく。しかし、決して役者の自由度を制限することはなく、映画が面白くなりそうな部分に関しては背中を押す姿勢が伺えた。実際、役者さんのアイディアを取り入れて、セリフが一変したところもある。
そして次は主人公小田島やそのよき相棒金井、小田島の映画のオーディションに来る女の子、引き続き宇宙人二人のキャストも集まり、綿密なリハーサルが行われた。ここでは広い空間を使って、様々な可能性が試されて、「二次元から三次元に」ということの意味を改めて考えさせられた。
作り手一丸となって面白い作品を目指すというのは、実にエネルギッシュで、楽しさを覚える。
今まで色々な撮影現場にスタッフとして参加してきた。かの有名なスタンリー・キューブリックが.「撮影は一番簡単な部分だ」とあるインタビューで言っていたが、それを思い出しては撮影中、「本当かよ!」と叫びたくなる経験をしていたものだ。しかし、今回の現場ではそんな心配はいらなそう?だ。
…とにかく、こうした安心感を抱いて撮影を始めるためにも、映画製作におけるリハーサルの重要さは強調しすぎることはないと思う!
明日からの撮影も頑張っていこう。ドキドキ…
荘達也