アッバス・キアロスタミ 「 TEN」

1台の車に乗っている一人の女性、そこに乗り込んでくる人々の話のみで構成されている。

キアロスタミ氏の映画はどれもそうだが映画の可能性や創造力次第で莫大な予算をかけなくても良質な映画を作ることが出来ることも指し示してくれる。

そして主義や主張を押し付けない心地良さがある

この作品もキャメラを車の中に据えて室内の会話のみで話が進んでいく。

閉じられた空間、制約されたキャメラのポジションが登場人物の会話を際立たせる。

被写体のみを写していたキャメラが車の中から被写体を追って外に向ける時、そのスクリーンショットの意味を観客に投げかける。

その制約ゆえ会話の内容がとても重要、というか必然と会話に集中する仕掛けがなされている。

会話を聞いてるだけでイランの国の抱えている社会背景が浮き彫りになってくる。

英語の字幕をおって見ていたのでより集中力が必要とされたが濃密な映画体験を堪能出来た珠玉の作品。

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