シナリオ
5 埠頭(夜)
シンジが海を眺めている。車のライトの光が香川を照らす。香川が車を降りてやってくる。
香川「シンジさん?」
シンジが振り向く
香川「初めまして、香川です。」
小田島「小田島シンジです。」
香川 「夜になると冷えてきましたねー」
小田島「ええ」
香川、小田島をちらりと見て
香川「似てるなーやはり血は争えないか。眉間のあたりなんかそっくりだ。」
小田島「……あなたが手紙を送ってくれた方ですか?」
香川 「まあ」
小田島「今更親父のことでとやかく言われても。せっかく忘れかけたところだったのに」
香川 「俺もコンタクト取る気は無かった。つい最近までは」
小田島「じゃあなぜ?」
香川 「そういう事態になってしまった、というのがふさわしい言葉かな?」
小田島「?」
香川 「お父さんの資料は残ってました?」
小田島「思想団体Z?」
香川 「ええ」
小田島「肝心なところは残ってませんでした。断片的にしか。あなたの写真も出てきましたよ。活動を共にしてたんですか?」
香川 「まあね。」
小田島「一体何がどうなってるのか、さっぱり、軟禁された思い出しか残ってないんです」
香川 「軟禁じゃないんだよ。お父さんは守ったんだよ。あなたを」
小田島「守った?」
香川「お父さんはある重大な事を知ってしまってね。そのことからあなたを守ろうとしてた。そしてそれを国民に公表しようとして捕まってしまった。多分一生刑務所の中でしょう。詳しいことはお父さんに合えばわかります。私と一緒に刑務所に会いに行けばわかります。来週の金曜日、ここで待ってます。」
演出 ・撮影あれこれ
軟禁されていた小田島がかつての父の同僚だったと言う男と初めて会うシーン。
当日来るはずの音声のスタッフが連絡つかず結局スタッフは自分含めて2人。マナーや常識宜しく!。
いつものとおりアクシデントから始まり(笑)撮影出来るのかと思ったがなんとか出演者、スタッフの協力で乗り切る。
カット数は4カット
1小田島が埠頭で待っている、
2小田島待っている所に車はいって来る(車の明かりのバックライト越しを狙う)
3キャメラを左に動かし二人の会話
4キャメラを右に動かし二人が向き合う所(ここで初めて二人が向き合い、小田島の決意が試される)
役者の方達には特に立ち位置、振る舞い、動き、などを話し合いながら演出を付けていく。動きが先か、思いがあって動くのか、も演出のテーマである。
厳しく、楽しく、時には喧嘩をしながら私達は作っているが今のご時世、売れてないから役者でない、監督でない、という世論の風潮に争う為にコンテンツ重視でこの企画も2年以上続けている。
私達も未熟だから創り続けるのみである。
映画も陶器や絵画を創るように創作出来ないかと思って試行錯誤しているが今日編集してみて、正直「出来るな」と確信している。
独自の販売ルートを作り、世界に一つのオリジナル映画なのでそれなりの単価をつけて販売する。映画館も上映してくれる所何もしなかったら自分で作る。Good idea😀
話は脱線したが寒かったので車の中で暖を撮りながら進めていく。
霧雨で大変だったが絵は凄くいい。照明に雨は映える。
暗闇と光、のコントラストは素敵
Actor
Masayosi Okayama (odajima)
Shinjirou Motooka(kagawa)
Staff
Sho Tatuya (Sound recording)
Teruki Kitazawa (Cinematographer、Director、Editor、Sound design、Color management、Article)